2020年3月12日
南アフリカの男性では、コミュニティーに基づくHIV治療は診療所に基づく診療より優れている
Community-based HIV treatment superior to clinic-based care for men in South Africa
Alison Rodger at the PARTNER 2 press conference. Photo by Gus Cairns.
診断された日にコミュニティーの中で抗レトロウイルス薬による治療を開始し、薬剤を巡回車から受け取ることで、特に南アフリカの男性で優れたウイルス抑制率を達成したことが、無作為化DO ART試験で分かった。
サハラ以南のアフリカでHIVに感染している男性は、診断される可能性、治療を受ける可能性がより低く、また環境によっては抗レトロウイルス薬による治療を受ける可能性もより低い。多くの国で、男性に受診させることが難しいことが証明されている。
コミュニティーに基づく検査と治療のいくつかのモデルの効果を調べるために、University of WashingtonのRuanne Barnabas医師と南アフリカとウガンダの共同研究者はDelivery Optimization for Antiretroviral Therapy(DO ART)試験をデザインした。この試験で、診療所に基づく診療、コミュニティーに基づくHIV検査と治療、HIV治療を診療所で開始し薬剤の補充はコミュニティーで提供する混成モデルを比較した。
12ヵ月後のウイルス抑制は、コミュニティーでの診療と薬剤の提供に無作為化された参加者の方が、診療所に基づく診療に比べて優れていた(コミュニティー群のウイルス抑制は74%を達成し、診療所群は63%)。コミュニティーでの提供の2つのモデルを南アフリカの男性で解析したところ、どちらも診療所に基づく診療よりも優れていることが分かった(コミュニティー対診療所:72%対51%)。
研究対象集団全体で、コミュニティーまたは混成モデルでのARTの提供によって、ウイルス反応に性差がなくなった。
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