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CROI2020 NAM

2020年3月17日

トランスジェンダー特有の繊細さに合わせた特別な介入が必要である

Unique transgender vulnerabilities require tailored and specific interventions

Images from Asa Radix's CROI 2020 presentation on transgender men attending the Callen-Lorde Community Health Center, New York City

CROI 2020において、米国、ケニアおよびジンバブエのトランスジェンダー女性と男性におけるHIVの有病率、リスク、治療へのアクセスおよび服薬アドヒアランスを評価した研究がいくつか報告された。

世界的に、トランスジェンダー女性のHIV感染率は依然として高く、推定有病率は約19%である。また、トランスジェンダー男性の有病率も8%と推定され、同様に高いことが示されている。

Asa Radix博士は、New York CityのCallen-Lorde Community Health Centerを受診したトランスジェンダー男性557名のデータを示した。これは米国における最も大きなトランスジェンダー患者集団である。HIVの検査を受けたことがある患者は半数以下であった。検査を受けた患者のHIV有病率は約3%であったが、シスジェンダー男性の性的パートナーがいる患者の有病率は非常に高く、11%であった。

Kenya Medical Research InstituteのMakobu Kimani博士は、MalindiのPrEPコホートのデータを報告した。試験に登録されたトランスジェンダー女性11名と男性間性交渉者(MSM)42名では、コンドームなしの性交渉を行う人が多いことが報告された(それぞれ72%および80%)。6ヵ月後もコホートの76%がPrEPを服用していたが、薬剤濃度が予防レベルに達していたのは、トランスジェンダー女性では40%であったのに対し、MSMでは0%であった。会見では、トランスジェンダー女性の高いアドヒアランスは、PrEPを提供する機関が増加した、HIVリスクをきちんと認識している、PrEPが性のアイデンティティーを肯定してくれると感じていることと関連していることを明らかにした。

被験者の約半数が風俗店で働いており、この問題をErasmus UniversityのMariëlle Kloek氏がジンバブエのデータを用いて詳細に調査した。シスジェンダー男性および風俗店で働くトランスジェンダー603名のうち、トランスジェンダーのHIV有病率は非常に高く、トランスジェンダー女性38%、トランスジェンダー男性38%、シスジェンダー男性28%であった。

また、米国National Institutes of HealthのMorgan Keruly博士は、New York、AtlantaおよびMiamiを含む米国の6つの大都市で募集したトランスジェンダー女性561名のHIV有病率が高い(29%)ことを見出した。50%以上がSTI(HIV、C型肝炎、ヘルペス、梅毒、クラミジアまたは淋病)を有し、31%が2つ以上のSTIに共感染していた。

Johns Hopkins School of Public HealthのCatherine Lesko博士は、米国のトランスジェンダー女性が治療を継続しているという有望なアウトカムを報告した。NA-ACCORDコホートの解析より、トランスジェンダー女性に対するHIV治療が成功すると、その治療アウトカムはシスジェンダー男性または女性と同等またはそれ以上になることが示された。Lesko氏は、今後の研究では、HIV陽性のトランスジェンダー患者に対して治療への関与と継続を促進するために、性を肯定する取り組みについて配慮しなければならないと述べた。

議長であるHarvard UniversityのSari Reisner博士は、性のアイデンティティーと性的指向を明確に区別し、研究やサービス提供時に別のグループに分ける(例えば、MSMとトランスジェンダー女性は分ける)、彼ら特有の経験とニーズを理解することが重要であると強調した。また、Reisner氏は、トランスジェンダーの人々が受け入れられ敬意を払われていると感じるようにするためには、性を肯定する取り組みを実践することが不可欠であると強調した。

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本記事は日本国外の治療に関するニュースであり、本邦では承認されていない薬剤あるいは本邦とは異なる効能・効果、用法・用量で使用されている成績が含まれていますので、ご注意下さい。
記載されている医薬品のご使用にあたっては、必ず各薬剤の製品添付文書をご参照下さい。

This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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