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IAS2021 NAM

2021年7月27日

高度薬剤耐性結核に対する短期間で毒性の低い治療により10例中9例が治癒

Shorter, less toxic treatment for highly drug-resistant TB cures nine out of ten

Dr Francesca Conradie (top right) at IAS 2021.

毒性のある薬剤であるリネゾリドへの曝露を制限する6ヵ月間の経口治療のレジメンは、高度薬剤耐性結核(TB)のある人で、高い治癒率を達成できるとIAS 2021で発表された。試験参加者の89%は、治療完了から6ヵ月後もTBのないままであった。

多剤耐性のTB(MDR-TB)の治療で最も推奨されているレジメンは、少なくとも9ヵ月間、最長で20ヵ月続けなければならないものもある。2020年に、ある試験で高度薬剤耐性TBを、ベダキリン、pretomanid、リネゾリドの6ヵ月間の経口投与で治療することに成功したことを明らかにした。しかし、試験の参加者には、リネゾリドによる重篤な副作用が高頻度で起こった。

報告された試験では、参加者は、リネゾリドによる治療の投与量を減らすか、または期間を短縮して受けた。全員がベダキリンとpretomanidの投与を受けた。また、次の4つのリネゾリドによる治療コースのうちのいずれかを受けるように無作為化された。すなわち、1,200 mgを毎日6ヵ月間、 1,200 mgを毎日2ヵ月間、600 mgを毎日6ヵ月間、600 mgを毎日2ヵ月間である。

この試験では、広範囲の薬剤耐性TBのある人(41%)、フルオロキノロンまたはTBの注射剤のいずれかに耐性を示したMDR-TB のある人(47%)、少なくとも6ヵ月間の標準的なMDR-TBの治療に反応しなかった人(6%)、リファマイシン耐性のTBがあり標準的なMDR-TBの治療のレジメンの薬剤に耐えることができない人(5%)を採用した。

この試験では、ジョージア、モルドバ、ロシア、南アフリカで181名の参加者を採用した。参加者は、主に男性(67%)で、36%が黒人、20%がHIVに感染していた。

治療の失敗に有意差はなかった。試験群のそれぞれ93%、88%、90%、84%が良好なアウトカムで、平均で89%であった。重篤な有害事象の頻度は、600 mgのリネゾリドを2ヵ月間服用した群で最も低かった。

Francesca Conradie医師は、「この試験結果は非常に安心できるものである。リネゾリドの用量を減少および/または期間を短縮しても、患者に高い治癒の可能性をわずか6ヵ月間で提供することができる」と述べた。

MDR-TBに対する6ヵ月間の経口治療でのレジメンの2つ目の試験は、実験的レジメンが対照であった標準治療より優れていることが示されたために、3月に中止された。ベダキリン、pretomanid、リネゾリド600 mg、モキシフロキサシン400 mgからなるレジメンの試験結果は、今年中に発表される可能性が高い。治験依頼者である国境なき医師団は、世界保健機構がこの結果を検討後に、MDR-TB治療に関する指針の変更を望んでいる。

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本記事は日本国外の治療に関するニュースであり、本邦では承認されていない薬剤あるいは本邦とは異なる効能・効果、用法・用量で使用されている成績が含まれていますので、ご注意下さい。
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This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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