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IAS2021 NAM

2021年7月29日

クリプトコッカス髄膜炎治療の改善

Improved treatment for cryptococcal meningitis

Dr David Lawrence (bottom left) presenting to IAS 2021.

サハラ以南のアフリカで実施された試験で、アムホテリシンBリポソーム製剤の高用量単回投与は、HIVに関連したクリプトコッカス髄膜炎の標準治療と同程度に有効であることが分かった。この試験では、高用量の単回投与がはるかに簡単で、副作用が有意に少ないことも分かった。

この結果は、第11回国際エイズ学会(IAS 2021)で発表された。

真菌であるCryptococcusは、CD4数が100未満のHIV感染者に日和見感染を引き起こす。感染はしばしば髄膜炎に至る。髄膜炎は脳と脊髄を取り巻く膜の危険な腫脹である。クリプトコッカス髄膜炎は、結核に次いで2番目のAIDS関連死の主因の1つである。

標準治療は、アムホテリシンB を7日間にわたって静脈内投与するので、入院が必要となる。安全な治療の提供は、資源の限られた環境では実行不可能なこともあり、法外な費用がかかることもある。

アムホテリシンBの高用量単回投与は、「リポソーム」製剤として投与したときに、HIV感染者に有効であったことが、以前の小規模な試験で判明していた。これは、リポソーム製剤では、活性薬物が非常に小さい脂肪のような粒子の中にあるので、生体がより容易に吸収できることを意味している。

新しい研究では、規模を拡大した試験でこれを検討した。ウガンダ、マラウイ、ジンバブエ、ボツワナ、南アフリカの8つの病院で、HIV関連のクリプトコッカス髄膜炎の参加者を814例採用した。

参加者は、標準治療(経口のフルシトシンとともにアムホテリシンBを1 mg/kgで7日間静脈内投与、その後経口の高用量フルコナゾールを7日間)を受ける群、または試験治療(アムホテリシンBのリポソーム製剤を10 mg/kgの用量で単回投与し、経口のフルシトシンとフルコナゾールを14日間)を受ける群に無作為化された。全員が経口のフルコナゾールによる同じ地固めおよび維持療法による治療を受けた。

試験薬は、10週の時点で死亡率に関して非劣性であることが分かり、貧血の発生率が有意に低下したことや輸血の必要性が減少したこと等、安全上の明らかなメリットがあった。

しかし、このリポソーム製剤の入手可能性は、低中所得国では依然として限られている。この試験の結果に反応して、国境なき医師団(MSF)は、Gilead Sciences社に対し全世界への十分な供給の保証、より安価な「入手」価格の範囲の拡大を求めた。

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本記事は日本国外の治療に関するニュースであり、本邦では承認されていない薬剤あるいは本邦とは異なる効能・効果、用法・用量で使用されている成績が含まれていますので、ご注意下さい。
記載されている医薬品のご使用にあたっては、必ず各薬剤の製品添付文書をご参照下さい。

This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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