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IAS2021 NAM

2021年7月29日

HIV感染者はSARS-CoV-2ウイルスに対して十分な免疫応答を示す

People with HIV produce adequate immune response to SARS-CoV-2

Dr Maria Polo (bottom left) presenting to IAS 2021.

IAS 2021で発表された2つの研究によると、抗レトロウイルス療法中のHIV感染者はSARS-CoV-2というCOVID-19の原因となるウイルスに対して広範囲な免疫応答を示した。自然免疫の発達能力があるということは、COVID-19ワクチンに対して良好に反応することが予測される。

スペインの研究者らは、COVID-19から回復したHIV陽性者11名とHIV陰性者39名における免疫応答を調査した。研究者らは、液性免疫(抗体反応)と細胞性免疫(B細胞およびT細胞による応答)を調べた。すべてのHIV感染者は抗レトロウイルス療法中で、CD4値は284〜1,000の範囲であった。

ほぼすべてのHIV陰性患者(94%)とHIV感染者73%で、3ヵ月の時点でSARS-CoV-2に対するIgG抗体が検出された。すべての重症COVID-19患者で抗体を認めたが、軽度COVID-19であったHIV陽性者の60%では認められなかった。

抗体値は時間経過とともに通常は減少するが、メモリーB細胞はそのウイルスに再度遭遇すると新しい細胞を形成する。6ヵ月時点で、HIV感染者10名ではメモリーB細胞のSARS-CoV-2ウイルスのスパイクタンパク質に対する抗体生成が可能であり、この中にはIgG抗体が検出されなかった患者も含んでいた。

これらの知見は、COVID-19回復後にHIV感染者がHIV陰性患者に匹敵する「自然免疫」を発達させていることを示していると、研究者らは結論付けた。

関連研究では、アルゼンチンの研究チームがCOVID-19から回復したHIV陽性者21名とHIV陰性者21名において、SARS-CoV-2免疫を評価した。研究者らは、SARS-CoV-2ウイルスに対するIgG抗体値を測定し、またSARS-CoV-2ウイルス特異的なT細胞応答を評価し、もとの(野生型)SARS-CoV-2ウイルス株に対してどの程度効果があるかについても測定した。

研究者らは、HIV感染者75%とHIV陰性者85%でSARS-CoV-2抗体が検出可能であったことを見出した。すべての参加者に、SARS-CoV-2ウイルスに対する細胞免疫の形跡があった。ただし、HIV感染者での応答はより弱く範囲も狭かった。

HIV感染者では、保持されたCD4値がより高い中和力でより良好な抗体応答を達成する重要な要素であった。これは、抗レトロウイルス療法はHIVを制御するだけでなく、他の感染を制御する能力を改善することも示している。

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本記事は日本国外の治療に関するニュースであり、本邦では承認されていない薬剤あるいは本邦とは異なる効能・効果、用法・用量で使用されている成績が含まれていますので、ご注意下さい。
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This material is based on an original copyright publication by NAM Publications, an independent HIV information charity based in the UK. Permission for this adaptation has been granted by NAM. The original publication can be viewed at www.aidsmap.com. NAM cannot be held responsible for the accuracy of the adaptation nor the local relevance of the text.

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